【前半】MRが知っておきたい医療用語100選|医師との会話が変わる基本ワード集

【前半】MRが知っておきたい医療用語100選|医師との会話が変わる基本ワード集

医薬情報担当者(MR)として、医師・薬剤師と信頼関係を築くためには、疾患や薬剤の基本用語の理解が不可欠です。本記事では、現場で「これだけは知っておきたい」医療用語100選のうち、前半の50語をカテゴリ別にやさしく解説します。


🧠 解剖・生理関連用語

  • 中枢神経系(CNS): 脳と脊髄からなる神経系。意識・運動・感覚の制御を行う。
  • 自律神経系: 交感神経と副交感神経を含み、内臓や血圧などを無意識に調整する。
  • 免疫系: 外敵(細菌・ウイルス)から体を守る生体防御システム。
  • ホルモン: 体内の器官に指令を出す化学物質。内分泌系から分泌される。
  • 代謝: 体内での物質の分解・合成などの化学反応全般。
  • 炎症: 外傷や感染に対する生体反応。発赤・腫脹・熱感・痛みが特徴。
  • 酸化ストレス: 活性酸素による細胞ダメージ。老化や病気の原因に。
  • 血液脳関門(BBB): 脳と血液の間のバリア。薬剤が脳に届くかどうかに関与。
  • 血管内皮: 血管の内側を覆う細胞層。動脈硬化にも関与。
  • レセプター(受容体): 薬やホルモンが結合する細胞上の分子。作用点。

🦠 疾患関連用語(疾患名)

  • 高血圧症: 血圧が持続的に高い状態。心疾患・脳卒中のリスク因子。
  • 糖尿病: インスリンの働きが不十分で血糖値が高くなる慢性疾患。
  • 高脂血症(脂質異常症): 血中のコレステロールや中性脂肪が異常な状態。
  • 心不全: 心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送れない状態。
  • 心筋梗塞: 冠動脈が詰まり、心筋が壊死する急性疾患。
  • 脳梗塞: 脳の血管が詰まり、脳細胞が壊死する病態。
  • 認知症: 記憶・判断力の低下が進行する神経疾患。アルツハイマー型などがある。
  • 関節リウマチ: 自己免疫により関節が炎症を起こし破壊される疾患。
  • 潰瘍性大腸炎: 大腸の粘膜に炎症が起きる難治性疾患。再燃・寛解を繰り返す。
  • 悪性腫瘍(がん): 無制限に増殖する異常細胞。転移・浸潤性がある。

💊 薬理・薬物動態関連用語

  • 薬物動態(PK): 薬が体内に吸収・分布・代謝・排泄される過程。
  • 半減期(T½): 血中濃度が半分になるまでの時間。投与間隔の目安。
  • Cmax: 最大血中濃度。薬効や副作用の参考値。
  • Tmax: 血中濃度が最大に達するまでの時間。
  • AUC: 濃度-時間曲線下面積。薬の体内暴露量を示す。
  • 生物学的利用能(BA): 投与された薬が血中に到達する割合。
  • 肝代謝酵素(CYP): 薬の代謝を担う酵素群。相互作用の鍵。
  • 相互作用: 他の薬剤や食事が薬の効果や代謝に影響を及ぼすこと。
  • 代謝経路: 薬が体内で変化していく一連の化学反応の道筋。
  • 薬物排泄: 薬が体外に出ていく経路。主に腎臓や肝臓経由。

🚨 安全性・副作用関連用語

  • 有害事象(AE): 投与後に発生したすべての望ましくない出来事。
  • 重篤な有害事象(SAE): 死亡や入院など、重大な健康被害をもたらす事象。
  • 副作用: 薬の通常使用における、予期される悪影響。
  • 副作用報告制度: 医療従事者・製薬企業がPMDAに報告する制度。
  • アナフィラキシー: 急激に起こる重篤なアレルギー反応。
  • 肝障害: 薬が原因で肝機能が損なわれる副作用。
  • 腎障害: 腎機能が低下する薬剤性の影響。
  • 骨髄抑制: 血球産生の低下。感染・出血のリスクが高まる。
  • QT延長: 心電図上の異常で、致死的不整脈の原因になることも。
  • 薬疹: 薬剤による皮膚のアレルギー反応。

📄 診断・検査関連用語

  • 血液検査: 貧血・感染・肝腎機能などを評価。基本的かつ重要。
  • 心電図(ECG): 心拍・不整脈の診断に用いられる検査。
  • 画像検査(CT・MRIなど): 病変の構造や位置を可視化。
  • 生検: 組織を採取して顕微鏡で確認する診断法。
  • バイオマーカー: 疾患や治療効果を予測する指標。
  • HbA1c: 過去1〜2ヶ月の平均血糖を反映する糖尿病指標。
  • LDL-C / HDL-C: 悪玉・善玉コレステロール。動脈硬化の指標。
  • BNP: 心不全の診断・重症度評価に使われる血中マーカー。
  • eGFR: 腎機能を示す指標。腎障害の程度を反映。
  • CRP: 炎症の強さを示すマーカー。感染症の評価にも。

👉 次回の記事では、51~100語(後半)をご紹介予定です。疾患治療、薬剤、医療制度など、MR活動に必須の知識がさらに深まります。


この記事はMR向け教育資料や新人研修の補助教材としても活用可能です。再利用やカスタマイズをご希望の方は、お問い合わせください。

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