住友ファーマがノボ社のオゼンピックのコプロ契約を締結!!復活の鍵?それともハリボテ?課題を徹底解説!



住友ファーマがノボ社のオゼンピックのコプロ契約を締結!!復活の鍵?それともハリボテ?課題を徹底解説!

住友ファーマがノボ社のオゼンピックのコプロ契約を締結!!
復活の鍵?それともハリボテ?課題を徹底解説!

2025年5月、製薬業界に大きなインパクトを与えるニュースが飛び込んできました。
住友ファーマ(旧大日本住友製薬)が、ノボノルディスクファーマとGLP-1受容体作動薬「オゼンピック(セマグルチド)」のコ・プロモーション契約を締結したのです。

今回はこのニュースを通して、住友ファーマが糖尿病領域で辿ってきた軌跡、そして今回のコ・プロモーションが意味するものを徹底的に掘り下げていきます。


かつての“糖尿病の雄”住友ファーマの栄光と衰退

住友ファーマは長年、糖尿病領域において強い存在感を示してきました。
中でもノボノルディスクのGLP-1製剤「トルリシティ(デュラグルチド)」のプロモーションを受託したことで、国内市場において同社の存在は一躍拡大。MR陣は多数の症例と豊富な経験を通じ、競合との差別化を実現してきました。

しかし2023年末、トルリシティの販売契約が終了
糖尿病領域の柱を一気に失った住友ファーマは、大幅な人員削減と営業体制の見直しという大ナタを振るうことになります。

残された希望が、自社開発品「ツイミーグ(イメグリミン)」でした。
日本初の機序を持つ経口糖尿病治療薬として注目されましたが、市場浸透には苦戦。この背景には競合のGLP-1製剤の隆盛や、SGLT2阻害薬とのポジション争いがありました。


オゼンピックとのコ・プロモーション契約とは?

そんな住友ファーマが再び選んだのは、再びノボ社とのパートナーシップ
2025年5月、ノボノルディスクファーマとの間で、GLP-1受容体作動薬「オゼンピック」の国内コ・プロモーション契約が発表されました。

この契約では、住友ファーマのMRがオゼンピックの情報提供活動を担いますが、売上自体はノボ社が計上
住友ファーマは活動評価や契約成果に応じた報酬(コ・プロフィット)を得る形態と見られています。

オゼンピックはGLP-1製剤の中でも効果が高く、週1回投与という利便性もあり、国内外で急成長中。加えて、肥満治療薬「ウゴービ」と同成分である点からも、今後の成長余地は極めて大きいとされています。


なぜ今、コ・プロモーションなのか?両社の思惑を分析

ノボノルディスクのメリット

  • オゼンピックの需要急増による販促体制の強化
  • GLP-1市場のシェア維持・拡大
  • 肥満症市場を見据えた医師への接点強化

住友ファーマのメリット

  • 主力領域の再構築とMRの再活用
  • 即時的な収益改善の可能性
  • 将来的な肥満領域展開の足掛かり

リスク・デメリット

  • 売上はノボ社計上のため、住友ファーマの業績に直結しない
  • 成果連動型契約であり、KPI未達時には報酬減のリスク
  • プロモーション対象領域の集中による他領域MRのやりがい喪失

両社にとって「今」この提携を行う意義は明確です。
糖尿病・肥満治療薬市場が変革期にある中、医師との関係構築や投薬理解の深化は、製薬企業にとって死活問題です。


住友ファーマの決算から見る国内医薬品事業の厳しさ

2025年3月期の住友ファーマの決算では、国内医薬品事業の収益低下が顕著でした。
抗精神病薬「ラツーダ」の特許切れと、糖尿病領域の不振が直撃。
売上は前年同期比で2桁の減少、営業利益も赤字転落と厳しい状況です。

このような背景で、高収益が期待できるオゼンピックのプロモーション参加は、まさに「救済措置」とも言える一手。
ただし前述の通り、売上はノボ社のものであるため、KPI達成によりいかに成果報酬を得るかが重要です。


MRの働き方はどう変わる?やりがいは取り戻せるか

糖尿病領域でトップMRとして活躍していた方々にとって、再び“戦える製品”が戻ってきたという意味は大きいでしょう。
オゼンピックという注目製品を通じて、医師との信頼関係や情報提供の深さを磨けるのは、MRとしての誇りや成長につながります。

ただし、成果報酬型のコ・プロ契約であるため、活動量や質がKPIに直結。
以前のように「売上数字」が成果の尺度ではなく、より戦略的かつ丁寧な活動が求められます。


コ・プロモーションという“ニッチな生存戦略”とMRの未来

今回の提携は、国内製薬企業が外資系製品のコ・プロに活路を見出すという、今後のひとつのモデルケースと言えるでしょう。
実際に、他社でも希少疾患領域やがん領域などで同様の動きが出ています。

業界全体としては、人員整理の流れが加速しつつある中、MRの数も大きく減少。
それでも、専門性を持ち、戦略的に価値を提供できるMRには、むしろ活躍の場が広がっていくと考えられます。

時代は「守りの営業」から「攻めの情報提供」へ。
コ・プロモーションという新しい枠組みの中で、自らのキャリアをどう高めていくかが問われる時代が来ています。


キャリアアップのヒントは“動くこと”から

このような激動の中、自身のキャリアを広げていくためには、外の世界を知ることも重要です。
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