ロシュのグローバル決算
2026年1月、世界最大級の医薬品メーカーであるロシュが2025年通期決算を発表しました。
この決算は製薬MRにとって非常に示唆に富む内容です。
なぜなら、
「どの疾患領域が伸びているのか」=「現場で採用されやすい薬剤のヒント」
だからです。
本記事では、ロシュの決算を分かりやすく整理しながら、中外製薬の成長性・将来性・MRキャリア視点の学びまで深掘り解説します。
■ 2025年ロシュ決算サマリー【まずは全体像】
- グループ売上:+7%成長
- 医薬品部門:+9%(最も好調)
- 診断部門:+2%
- 営業利益:+13%
単なる微増ではありません。
「大型薬がしっかり伸びて利益も増えている理想形の成長」です。
つまりロシュは、
✔ 特許切れ影響をカバーできる新薬が育っている
✔ パイプラインが枯れていない
✔ 将来の売上予測が立てやすい
という超安定フェーズに入っています。
■ 売上を牽引した“勝ち組5製品”
成長の中心となったのは以下の主力薬。
- Phesgo(乳がん)
- Ocrevus(多発性硬化症)
- Hemlibra(血友病A)
- Vabysmo(眼科)
- Xolair(アレルギー)
共通点は明確です。
✓ 慢性疾患中心
✓ 継続投与型
✓ 既存治療より明確なベネフィットあり
つまり「一度採用されれば長期売上になる薬」ばかり。
MR的には最も扱いやすいポートフォリオです。
■ 特許切れでも“減らない会社”が強い理由
ロシュは、アバスチンやハーセプチンなどの特許切れ製品が減収する一方で、
新薬群の伸びがそれ以上に上回る構造を実現しています。
これは製薬企業として最強パターン。
- 旧薬 → 自然減
- 新薬 → それ以上に増加
- 結果 → 会社全体は右肩上がり
MR目線では、 「切替提案しやすい製品が増えている」=営業しやすい会社という意味でもあります。
■ ここが本題:なぜ中外製薬は“安泰”なのか?
中外製薬はロシュグループの中核企業。
ロシュの新薬を日本市場へ導入する「最前線」を担っています。
① ロシュ新薬がそのまま日本の武器になる
Phesgo、Vabysmo、Hemlibraなど、世界で伸びる薬がそのまま国内成長ドライバーになります。
② 海外ロイヤリティ収益が安定
中外はHemlibraやActemraの海外販売収益も大きく、
国内景気に左右されにくい収益構造を持っています。
③ 後期パイプラインが豊富
ロシュのPhase3候補が次々と控えているため、
「数年後に売る薬がもう決まっている」状態です。
= 売上の谷ができにくい会社 = 長期的に働きやすい会社
■ MRが今すぐ活かすべき3つの学び
- 伸びる疾患領域を優先攻略する
- 継続投与型薬剤は「採用後フォロー」が鍵
- パイプライン情報をKOL面談で活用する
決算情報は単なるIR資料ではありません。
「未来の営業地図」そのものです。
■ まとめ
ロシュは世界的に安定成長フェーズ。
そして中外製薬は、その恩恵を最も受けるポジションにあります。
✔ 成長領域が明確
✔ 新薬が途切れない
✔ 海外収益も安定
この3点が揃う企業は、製薬業界でも非常に稀です。
中外製薬=「安泰なパイプライン企業」と言われる理由はここにあります。
■ 出典・参考資料
- Roche 2025 Full Year Results(2026/1/29 発表)
- 中外製薬 2025年12月期決算説明資料
- 各社公式IRリリース・決算短信

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