アムジェンのグローバル決算
世界最大級のバイオ医薬品企業 アムジェンが発表した2025年決算は、ひと言でいえば 「世代交代に成功した教科書的な好決算」でした。
旧主力の落ち込みを、
- 新製品の急成長
- 複数のブロックバスター化
- 厚いパイプライン投資
で完全にカバー。
売上・EPSともに二桁成長を達成しています。
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■ 2025年決算サマリー【かなり強い】
- 通期売上:約368億ドル(前年比+10%)
- Q4売上:約99億ドル(+9%)
- Non-GAAP EPS:+10%成長
- 18製品が過去最高売上
- 14製品が年商10億ドル超
特に重要なのは、販売数量(ボリューム)が大きく伸びていること。 価格ではなく「処方数」で伸びている=医療現場で実際に選ばれている証拠です。
■ 伸びた製品①:Repatha(脂質異常症)
心血管領域の主力Repathaは、前年比30%超の高成長。 スタチン不十分例・ハイリスク患者への適応拡大が追い風となり、処方数が急増しています。
MR視点:
「価格が下がっても数量が伸びる薬」は本物。
長期的に採用が進む=安定した営業基盤になる。
■ 伸びた製品②:EVENITY(骨粗鬆症)
骨粗鬆症治療薬EVENITYも二桁成長を継続。 高齢化社会との相性が良く、慢性的な患者増加が見込める“堅実型ブロックバスター”です。
■ 伸びた製品③:TEZSPIRE(喘息)
呼吸器領域のTEZSPIREは50%超の急成長。 さらにCOPDや他適応への開発も進行中で、将来的には呼吸器の主力製品へ進化する可能性があります。
ここが重要:
「適応拡大が控えている薬」は営業ネタが尽きない。
面談機会を作り続けられる最強の武器。
■ 逆風:Enbrelの減収から学ぶこと
長年の主力Enbrelは大幅減収。
バイオシミラー競争・価格圧力・制度変更の影響を強く受けました。
ここから学べるのは、
「製品力だけでなく、制度・薬価・チャネルで売上は激変する」
というリアル。
メガファーマほどこの影響を受けやすい点は、MRとして必ず理解しておくべきです。
■ 未来の本命:肥満・代謝(MariTide)
次世代GLP-1/肥満薬パイプラインも進行中。
成功すれば市場規模は“兆円単位”とも言われ、アムジェンの次の10年を決める大型テーマです。
CV(心血管)・心不全・睡眠時無呼吸など合併症まで視野に入れた開発設計は、単なる減量薬に留まりません。
■ MRが学ぶべき3つのポイント
- 新製品の立ち上がりスピードを常に把握する
- 適応拡大=最大の営業チャンス
- 制度変更・薬価改定の影響も売上に直結する
決算は“過去の報告”ではなく、未来の営業地図です。
■ まとめ
アムジェンは
旧主力 → 新主力へ完璧にバトンタッチ成功
という、製薬企業として理想的な世代交代を実現しました。
ポートフォリオの厚み、パイプライン、財務力。
どれを取っても「安心して成長を期待できる企業」と言えるでしょう。
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出典:アムジェン2025年度通期および第4四半期公式決算資料を基に作成

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