HIKAKINさん公表で話題!指定難病の好酸球性副鼻腔炎の概要と生物学的製剤での治療、MRのやりがいについて(デュピクセント、ヌーカラ)

こんにちは!バイオベンチャーMRかいりです!今回はHIKAKINさんが発表した好酸球性副鼻腔炎をテーマにブログ記事を書きました!

好酸球性副鼻腔炎(Eosinophilic Chronic Rhinosinusitis with Nasal Polyps, ECRS)は、慢性副鼻腔炎の一種で、鼻腔内に好酸球が著しく浸潤し、鼻茸(ポリープ)の形成を伴う疾患です。日本では指定難病306に分類されており、令和元年度の医療受給者証保持者数は9,211人と報告されています。 この疾患は、手術を行っても再発しやすく、ステロイド内服で一時的に軽快するものの、中止すると増悪する特徴があります。

治療の課題と問題点

ECRSの治療には、主にステロイド療法や内視鏡下鼻副鼻腔手術が用いられます。しかし、ステロイド療法は長期使用による副作用のリスクがあり、手術も再発の可能性が高いことが課題とされています。そのため、新たな治療法の開発と適切な患者選択が求められています。

分子標的薬による治療

近年、分子標的薬がECRSの新たな治療オプションとして注目されています。特に、サノフィとリジェネロンが開発したデュピクセント(一般名:デュピルマブ)と、グラクソ・スミスクライン(GSK)のヌーカラ(一般名:メポリズマブ)が挙げられます。

デュピクセント(デュピルマブ)

効能・効果: 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎

投与方法: 通常、成人には初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与します。

有害事象: 注射部位反応、結膜炎、頭痛、上気道感染症などが報告されています。

治療効果: 臨床試験では、鼻茸スコアの改善や嗅覚の向上が確認されています。

ヌーカラ(メポリズマブ)

効能・効果: 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎

投与方法: 通常、成人には100mgを4週間隔で皮下投与します。

有害事象: 頭痛、注射部位反応、背部痛などが報告されています。

治療効果: 臨床試験で、鼻茸のサイズ縮小や症状の改善が示されています。

手術と薬物療法のメリット・デメリット

手術療法

メリット: 鼻腔の物理的な閉塞を迅速に解消し、症状の即時的な改善が期待できます。

デメリット: 再発率が高く、複数回の手術が必要となる場合があります。

薬物療法(分子標的薬)

メリット: 全身的な炎症を抑制し、再発リスクを低減させる可能性があります。

デメリット: 効果が現れるまでに時間がかかる場合があり、費用が高額になることがあります。

MRとして分子標的薬を扱うやりがいと課題

分子標的薬は新しい治療法であり、MR(医薬情報担当者)として以下の点でやりがいと課題が存在します。

やりがい

• 新たな治療オプションを提供することで、患者のQOL(生活の質)向上に直接貢献できます。

• 医療従事者への最新情報提供を通じて、治療の選択肢を広げるサポートができます。

課題

• 新薬の有効性や安全性に関するエビデンスを的確に伝えるため、高度な専門知識が求められます。

• 高額な治療費に対する患者や医療機関の理解を得るため、経済的な側面も含めた情報提供が必要です。

分子標的薬を扱うMRは、医療の最前線で革新的な治療法を広める重要な役割を担っています。患者さんの笑顔を取り戻すために、あなたの力を発揮してみませんか?

かいり

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