【保存版】希少疾患MRが知っておくべき医療用語50選|脳神経内科・脳神経外科・神経内科編

【保存版】希少疾患MRが知っておくべき医療用語50選|脳神経内科・脳神経外科・神経内科編

希少疾患領域のMRに求められるのは、専門性の高い医師との対話力と深い疾患理解です。特に脳神経内科・脳神経外科・神経内科では、用語が難解で疾患数も多く、製品理解だけでなく“ことば”の理解が重要になります。この記事では、希少疾患MRとして最低限押さえておきたい医療用語を、カテゴリ別に50語厳選してご紹介します。


🧠 1. 神経系の構造と機能

  • 中枢神経系: 脳と脊髄を含む神経系の中枢部分。
  • 末梢神経系: 脳・脊髄以外の神経。手足の感覚・運動などを司る。
  • 自律神経: 呼吸・消化・血圧など無意識に働く神経系。
  • 脳幹: 延髄・橋・中脳からなり、生命維持に不可欠な中枢。
  • 小脳: 運動の調整やバランス制御に関与。
  • 大脳皮質: 思考・記憶・感覚を担う脳の外側部分。
  • 灰白質: 神経細胞の細胞体が集まる領域。
  • 白質: 神経線維(軸索)が走る伝達路の役割。
  • 神経伝達物質: 神経細胞間で情報を伝える化学物質(例:ドーパミン)。
  • 髄鞘: 神経線維を覆う絶縁構造。ミエリンとも呼ばれる。

🧬 2. 遺伝性・希少神経疾患に関する用語

  • 希少疾患: 患者数が人口の0.1%未満の疾患。医療的未充足が大きい。
  • 進行性疾患: 時間経過とともに悪化する病態。多くの神経疾患が該当。
  • 神経変性疾患: 神経細胞が徐々に死滅する進行性の病気(例:ALS)。
  • ミトコンドリア病: エネルギー産生異常による全身性の希少疾患。
  • 遺伝子異常: 遺伝情報の変化により特定の疾患を引き起こす変異。
  • トリプレットリピート病: DNA配列の繰り返し増幅に起因する遺伝病。
  • 常染色体劣性遺伝: 両親から変異遺伝子を1つずつ受け継ぐ必要がある形式。
  • X連鎖性遺伝: X染色体に異常があることで発症(例:デュシェンヌ型筋ジストロフィー)。
  • 発作性疾患: 突然の症状出現を繰り返す疾患群(例:発作性ジスキネジア)。
  • 希少神経筋疾患: 筋萎縮性側索硬化症(ALS)やSMAなどの領域。

🧪 3. 検査・診断関連の用語

  • 神経伝導速度検査(NCV): 末梢神経の伝導速度を測定。
  • 筋電図(EMG): 筋肉に電気刺激を与え異常を評価。
  • 脳波検査(EEG): 脳の電気活動を調べる非侵襲的検査。
  • MRI(磁気共鳴画像): 神経・筋・脳の構造評価に最も有効。
  • 髄液検査: 脳脊髄液を採取し、感染・炎症・免疫異常などを調べる。
  • 遺伝子検査: 疾患特異的な変異を検出。診断の決め手になる。
  • PETスキャン: 脳代謝やドーパミン活性を可視化。
  • 神経心理検査: 認知・記憶・注意力など脳機能を測る評価法。
  • 自己抗体検査: 自己免疫性神経疾患の診断に使用。
  • 機能的MRI(fMRI): 脳の活動領域をリアルタイムに可視化。

💊 4. 治療・薬剤関連の用語

  • 疾患修飾薬(DMTs): 病気の進行自体を抑える作用を持つ薬剤。
  • 抗けいれん薬: 発作やてんかんに用いる薬剤(例:バルプロ酸)。
  • 抗コリン薬: パーキンソン病などに用いる神経伝達調節薬。
  • ステロイドパルス療法: 自己免疫疾患で急性期に行う大量投与治療。
  • 免疫グロブリン療法(IVIG): 自己免疫疾患や神経炎で用いる治療。
  • 抗体医薬: 特定の異常タンパク質を標的とした高精度治療薬。
  • 脊髄髄腔内投与: 髄液中へ直接薬剤を投与する方法。
  • 酵素補充療法(ERT): 欠損した酵素を補う希少疾患向け治療。
  • 遺伝子治療: 正常遺伝子を導入し、根本的治療を目指す新興治療。
  • 支持療法: 疾患そのものを治すのではなく、症状緩和やQOL向上を目指す。

📋 5. 医療制度・実務に関する用語

  • 指定難病: 医療費助成の対象となる国が定めた難病(例:SMA、CIDP)。
  • 特定疾患医療受給者証: 難病治療に必要な医療費を軽減する制度。
  • Orphan Drug(希少疾病用医薬品): 患者数が少ない疾患に特化した薬。
  • 先駆け審査指定制度: 希少・重篤な疾患に対する革新的薬剤の迅速承認制度。
  • 保険適用外処方: 医師判断で保険適応外でも使用されるケース。
  • リアルワールドエビデンス(RWE): 実臨床で得られた薬剤の有効性・安全性情報。
  • 患者登録制度: 希少疾患で治療や研究のために患者データを集積。
  • ライフプラン支援: 難病患者の進学・就労・生活設計支援。
  • 多職種連携(チーム医療): 医師・看護師・療法士・薬剤師が一体となる治療体制。
  • 在宅神経医療: 神経難病患者が在宅で受ける訪問診療や医療支援。

まとめ:希少疾患MRとしての価値を高めるには、「疾患知識」だけでなく、「ことばの理解力」が欠かせません。医師が使う神経領域の専門用語に強くなることで、より深いディスカッションと信頼構築が可能になります。

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